沖縄本島12社で職場体験/多良間中2年生
村就業意識向上支援事業
【那覇支社】多良間中学校(松本尚校長)の2年生12人は、1日から沖縄本島で「多良間中学校職場体験」に参加した。2日間の日程で、生徒たちは受け入れ企業12社でさまざまな業種の仕事を体験した。
この職場体験は、今回で4年目。今年度から村独自の事業として行う「多良間村就業意識向上支援事業」の一環で実施している。村にない職業に触れることで、職業選択の幅を広げるほか、コミュニケーション力向上も目指している。
初日の職業体験終了後、琉球補聴器で接客などを行った宇良愛菜さんは「お客様には、補聴器の修理や掃除など、いろんな要望があることが知れた。自分も接客業をやってみたいと思った」と話した。また、りらいあコミュニケーションズで電話応対などを体験した美里鳴海君は「電話で話しながら、会社名や名前のメモを取るのが難しかった」と感想を語った。
松本校長は「多良間には高校がなく、中学を卒業すると島外に出る。同世代の子どもより3年早く社会に出ることになる。職場体験は、知らない社会で頑張る人間になる大変良い機会になっている」と述べた。
ジュンク堂書店那覇店で、レジでの接客や本の紹介文を書いた古屋敷琉々花さんは「最初は緊張したが、本屋さんの仕事を体験して接客業に興味が持てた」と笑顔を見せた。
同書店の宮里正範さんは「生徒さんにとって貴重な機会になると思う。職場体験で得たことが、将来仕事を選択する際に役立てばうれしい」と述べた。