受託1万頭、2900万円/前年度並みの実績
生産者の高齢化反映
17年度牛ヘルパー事業
肉用牛の輸送や削蹄の業務を受託する宮古和牛ヘルパー利用組合の2017年度の実績がまとまった。主なヘルパーの受託頭数は延べ1万323頭、受託料金は2900万円で前年度並みの実績となった。ヘルパー事業は不足する労働力を補うもので、生産者の高齢化の現状を映し出している。
和牛ヘルパーは▽市場▽削蹄▽飼養管理-が主な業務。市場ヘルパーは牛を輸送したり、競り市場で販売したりする業務をヘルパーに任すことができる(補助の対象は子牛及び妊娠牛に限る)。飼養管理は、生産者が冠婚葬祭や研修会等で島外に出るときにヘルパーを活用できる仕組みだ。
利用料金は家畜輸送が1頭当たり3000円、販売は同2000円、削蹄は子牛が1頭当たり3000円で、成牛は3500円に設定されている。飼養管理は1日5000円となる。
料金の5割弱は国が補助する事業で、特に市場ヘルパーを利用する高齢者が多い。重量のある牛を競り市場まで運ぶ作業を任せており、17年度の利用頭数は補助対象外を含めて1626頭。受託料金は487万円という実績だった。
削蹄もここ数年利用率が高い。JAなど関係団体による普及運動が奏功して意識の高揚が図られ、競りに出す前に削蹄を済ませる農家が増えている。17年度は全体で6023頭(削蹄師や身内の牛の削蹄は補助対象外)で利用があった。
飼養管理ヘルパーの利用は前年度並みだった。