「残念」「信じられない」/翁長知事死去
突然の訃報に悲しみ深く
名護市辺野古への新基地建設をめぐり、政府に激しく抵抗してきた翁長雄志知事が8日午後、亡くなった。突然の訃報に関係者は驚きを隠せず、「なぜ…」「信じられない」「残念でならない」などと落胆。知事と関わりのある宮古の関係者も深い悲しみに暮れた。
「考え方に違いはあったとしても、この沖縄を思う気持ちは一緒だった」
国外出張中の下地敏彦市長は8日夜、本紙の電話取材に応じ、こう言って翁長知事の死を悼んだ。
訃報を聞いて「こんなに突然亡くなるなんて…残念でならない」と困惑。「今はただ、本当にご苦労さまでしたと言いたい。これからも沖縄県の発展を見守ってほしい」と話した。
宮古島市区選出の県議にも訃報はすぐに届いた。亀濱玲子氏は「先月末に与党を集めて翁長さんの話を聞いた時は力強く、次期知事選に向けても意欲を感じていただけに驚いている。信じられない」とショックを隠しきれない様子で言葉を紡いだ。「これまで自分の人生、命を懸けて県民のために頑張ってくれた。これから会派で今後を協議していきたい」と話した。
座喜味一幸氏は「県民の思いを受けて一心不乱に働いてきた」と評し「知事は沖縄の基地問題に命を懸けて闘ってきた。保守、革新の枠を超えた政治家として苦労もあったと思う。本当に残念だ。心から哀悼の意をささげたい」と述べた。
県議時代、翁長知事を支えるオール沖縄で中心的な役割を担った奥平一夫さんは「信じられない。私も知事と一緒に基地問題解決に取り組んできただけに本当に残念でならない」と肩を落とした。「相当なプレッシャーの中で知事職を務めてきたのだろう。そのストレスも体に大きな影響を与えたのではないか。翁長さんの思いを受け継ぐ新しいリーダーが誕生することを願っている」と語った。
宮古島市議も突然の訃報を残念がった。副議長の上地廣敏氏は「偉大な政治家を失ったということは間違いない。考え方はいろいろあるが、公約を達成するために一生懸命頑張ってきたのではないかと思う」と敬意を表した。その上で「知事を失ったことは県民全員が残念に思っている。市議会として、お悔やみを申し上げたい」と話した。