市がん検診/4種で受診率低下
肺、胃がんは10年間で半数に
市の2018年度特定健診・長寿検診・がん検診の集団健診(保健センター、公民館で実施)が8日からスタートしている。市健康増進課のまとめによると、17年度における市のがん検診の受診率は検診5種(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸(けい)がん)のうち、肺がん検診以外の4種で受診率が前年度を下回っていることが分かった。肺がんと胃がんは10年間で半数近くまで減少した。
17年度における対前年度比の受診率では、肺がんが1増加した以外は、胃が0・9、大腸が1、乳がん3・4、子宮がんが1・9それぞれ減少している。
2008年度比におけるそれぞれの検診受診率で、子宮頸がんと乳がん検診がほぼ横ばいとなっているのに対して、肺、胃、大腸については年々下降傾向で推移している。
特に肺がんと胃がんについては、ほぼ半数に減少しているほか、大腸も13・2%から17年度は8・6%となり4・6減となっている。
市健康増進課では「検診で早期にがんが発見されたケースも多いので、自分の健康のためにもぜひ、検診を受けてほしい」と話す。
「個別検診は本人の都合に合わせ日程や医療機関を選択し、基本検診と同時に受診可能なことから、集団検診で受診の機会を逃したり、仕事で平日は受診できない場合などは個別検診を積極的に活用してほしい」と呼び掛けた。
また、がん部位別死亡割合で、大腸がんが増えていることから、同課では積極的な受診を訴えている。
大腸検査について、同課は「便を提出するだけの簡単な検査であり、体に負担もかけない。がんだけでなくポリープや大腸炎などの病気も発見できるので年1回は検査をしてほしい」と話した。
さらに、同課では「がん検診では、がん以外の病気が発見されることも多いし、早期に発見できれば、しっかり治療することもできる。怖がらずに検診を受けてその後の精密検査も忘れずに受けてほしい」と呼び掛けている。