佐喜真氏、正式に出馬表明/県知事選
「分断ない沖縄取り戻す」
【那覇支社】9月30日投開票の県知事選に向け、宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)は14日、同市役所で会見を行い、正式に出馬表明を行った。佐喜真氏は「今、新たな振興計画を実現できるのか、沖縄は正念場にある。元気で明るい、そして対立や分断から無縁な沖縄を取り戻すために全身全霊をかける」と決意を述べた。同日正午、大城政利市議会議長に市長の辞職願を提出した。
会見で佐喜真氏は、知事選での争点について「政策発表の段階でしっかり答えたいが、何よりも大切なのは、普天間飛行場の危険性除去、1日も早い返還だ。逆に言うと継続使用はあってはならない」と説明した。移設先については「後日しっかりお答えしたい」と述べるにとどめた。
一方、故翁長雄志知事の約4年間の県政運営については「沖縄の過重な基地負担を全国に知らしめたことなど、功績は大きかった」と評価しつつも、「国との関係などで争いが絶えず、ひずみや分断が生まれた」と指摘。その上で、「沖縄らしい『和』を取り戻す必要がある。対立から協調へ。未来志向で沖縄のあるべき姿を見据えていく」と強調した。
また、「今や、沖縄は日本の経済成長の重要な一翼を担っている」と述べ、「沖縄の経済や産業が力強いダイナミズムを持ち、世界中がうらやむような豊かな社会を築くことが欠かせない。融和と協調の中で実現させたい」と語った。
同市議会は17日に臨時議会を開く予定で、佐喜真氏の辞職に同意する見通し。
知事選をめぐっては、シンバホールディングス会長の安里繁信氏(48)も出馬表明を行っている。保守一本化に向けて、両陣営の動向が注目される。