中学生が市政ただす/市長に島の課題質問
こども議会21人が登壇/JC主催
宮古青年会議所(JC)が主催する「宮古島こども議会」が14日、市議会議場で行われた。市内10中学校21人が一般質問形式で市当局に質問。教室へのクーラー設置状況などの学校環境や災害対策など、子どもたちの目線で島の諸課題について市の考えをただした。
一般質問前には議長選挙を行い、安元龍一郎君(平良中3年)を選出。副議長には狩俣弥希さん(狩俣中3年)が就いた。
一般質問では21人が5班に分かれて登壇し▽環境問題▽JTAドーム宮古島関連▽人口流出への対応▽学校の各種環境整備▽災害対策-について当局の見解をただした。
教育面では、学校に持っていく荷物が多くて苦労している状況を訴えた上で、デジタル教科書化に向けた市の見解を求めた。
下地信男教育部長は「来年4月からデジタル教科書も正式に認められる。紙の教科書に比べて音声や動画が使えるなどメリットも多い」と、その有効性に理解を示した。
導入に向けては「デジタル教科書は現在の紙教科書のように国が無償で提供する取り扱いになっていないので、保護者との相談も必要になるかもしれない。しかし、時代の流れもあるので市としても検討したい」と前向きな姿勢を示した。
環境面の質問では、3月31日のエコアイランド宣言の日を「全島一斉清掃の日」と位置づけて全島民で島を清掃する取り組みが求められた。
垣花和彦生活環境部長は「実現に向けては市民の参加や協力の確保のほか、ごみの収集や処理をどうするのかなどの課題がある。今後、市教委と協議をして考えていきたい」と述べた。 災害関連の質問では、いつも同じ場所で冠水が発生していると指摘。下地康教建設部長は「よく冠水する市内20カ所のうち、7カ所については対策を行い改善が見られている。残りは自然排水での状況を見て対応している」と答弁した。
一般質問が予定時間を超過していることから、安元議長が当局側に答弁を簡潔にするよう促す場面もあった。