ネット活用で地方に強み/農水産物流通不利性解消支援事業
「サイバー農家」が講話
県の農林水産物流通不利性解消支援事業に係る講演会が16日、市中央公民館であった。熊本県戸馳島にある宮川洋蘭の専務で、「サイバー農家」を名乗る宮川将人さんが講演し、農家の立場からネットを経営に生かす戦略を紹介した。
宮川さんは自身の体験を基に▽挑戦なき成功はない▽地方を強みにできる時代▽夢を実現させるために-をテーマに話を進めた。
宮川洋蘭は、10年前まで薄利多売だったとし、現状維持に背を向けてネット販売を始めた経緯を詳しく説明した。「唯一、生き残れるのは変化できるものだけである」というダーウィンの言葉を引き合いに、インターネットの到来で「地方を強みにできる。田舎を憂う必要はなく、農業を世界に発信できる」と語り、変化を怖れず挑戦することの大切さを説き続けた。
ネットショップ開店当初は赤字経営だったと明かしたが、さまざまな情報発信によって好転させてきた経緯に触れ、「強みに気付いてスピード感を持って取り組んだ」と話した。
目指す経営スタイルとしては「お客さんの期待を超えたい」と強調。「『宮川洋蘭がないと困る』と言われるような店になる」と自身の目標を挙げて、「ナンバーワンではなく、オンリーワンに」と勧めた。