ガザミ放流8万匹余/新年度は25万匹を計画
海の資源確保・回復へ一丸
栽培漁業推進協17年度実績
魚種の放流で海の資源の確保と回復を図る宮古地区栽培漁業推進協議会の2017年度の活動実績がこのほどまとまった。主流のタイワンガザミは親ガニの確保が難航し、前年度比16万9000匹減の8万3000匹にとどまった。ハマフエフキ(タマン)は前年度並みの1万4000匹を放流した。新年度はタイワンガザミ25万匹、ハマフエフキは1万5000匹を放流・配布する計画だ。
同協議会の活動実績と計画は日に開かれた協議会の会合で承認された。
17年度の活動実績は、ハマフエフキが計画1万5000匹に対して放流が約1万4000匹。サイズは平均で101㍉だった。放流した場所は佐良浜漁港、狩俣漁港、大浦湾など。
タイワンガザミは25万匹の放流を計画したが、十分な親ガニを確保できずに前年度と比べて放流数を大幅に減らす結果になった。幼生の活性も低かった。
市の水産課によると、親ガニの確保は年によってばらつきがあり、17年度は確保が難航したという。
シラヒゲウニは前年度の放流3820匹に対して17年度はゼロだった。サイズの関係で放流を次年度に持ち越したためで、4月以降に3000匹を放した。
このほかヒメジャコは3万6300匹、ヒレジャコは1500匹をそれぞれ配布する実績だった。
これらの実績は、下地敏彦市長ほか各漁協の組合長で組織する栽培漁業推進協議会で確認した。その上で新年度の計画を立てた。
新年度の放流・配布計画は▽ハマフエフキ1万5000匹▽タイワンガザミ25万匹▽シラヒゲウニ1万3500匹▽ヒメジャコ4万1800匹▽ヒレジャコ1万匹-などとした。
協議会の冒頭、下地市長は「漁業資源をしっかりと管理し、漁業者の所得向上に努めたい」と話した。