全宮古書道展 毛筆文化、脈々と/特別賞45人を表彰
一層の精進へ決意新た
書心会、本社主催
第37回全宮古書道展(主催・書心会、宮古毎日新聞社)の表彰式が26日、平良港ターミナルビルで行われた。児童・生徒の21人、特別支援の6人、高校・一般の18人を表彰し、宮古地区内における毛筆文化の一層の普及に期待を込めた。受賞者は、さらなる精進に向けて決意を新たにした。
今回の書道展には3部門に合わせて865点の応募があった。この中から特別賞45人を選出。児童・生徒の部では平良中3年の古謝栞さん、高校・一般の部では宮古総合実業高校3年の上里美佳さんがそれぞれ最高賞の大賞を受賞した。
表彰式で宮古毎日新聞社の伊志嶺幹夫社長は「目標を設定し、日々努力して大賞を獲得した2人と特別賞を受賞した皆さん、本当におめでとう」と祝福。その上で「パソコンの普及で文字は書くから打つへと変貌を遂げている。そうした流れの中でも毛筆で書く文字が醸し出す情感は人の心を和ませる。受賞者の皆さんの今後のますますの精進を期待している」と話した。
来賓出席した下地敏彦市長は、旧盆に筆を取ったといい、「書には人それぞれが持っている感覚、感性が表れ、それはなかなか変わらないもの。この感性と個性を磨くことで作品はさらに良くなる」と話し、45人の受賞者を激励した。
この後、受賞者一人一人を表彰した。伊志嶺社長をはじめ書心会の古堅宗和会長、下地市長、市教育委員会の宮國博教育長、市文化協会の大城裕子会長、日本習字教育財団沖縄書道会館の葛西良昭館長が対象者に賞状と盾を手渡した。
審査講評した書心会の古堅会長は▽小学生の作品は正しい点画で力強い▽中学生の楷書は一画一画が丁寧で、行書は崩し方と筆脈が素晴らしい▽高校・一般の部は大型作品が増え、書の質と表現に磨きがかかっている-などと評価した。
その上で「一つ一つの作品がわれわれに感動を与えてくれた。来年、さらに素晴らしい作品に出合えることを期待する」と話した。
会場には受賞者の家族らが多数訪れ、表彰を受けると大きな拍手を送って日ごろの努力をたたえた。
高校・一般の部大賞の上里さんは「大賞はずっと欲しかった賞なので本当にうれしい。この賞を励みにさらに精進し、これからいろいろな書展に作品を出していきたい」と話した。
書道展は、宮古地区における書道教育の振興発展に寄与することを目的に毎年開催されている。今年は8月11、12両日、市中央公民館大ホールで開かれた。