実質収支21億円の黒字/基金91億円積み立て
借金の市債残高370億円
市17年度一般会計決算
宮古島市の2017年度一般会計の歳入決算額は410億1600万円、歳出決算額は385億8000万円で、差引額は24億3600万円となった。翌年度に繰り越す財源の2億9000万円を差し引いた実質収支額は21億4600万円の黒字を計上した。市の貯金に当たる財政調整積立基金は91億5700万円。借金に当たる市債残高は370億7600万円となった。特別会計の実質収支は3200万円の黒字決算で、一般・特別会計を合わせた実質収支額は21億7900万円となった。
黒字の要因について市財政課は、町村では適用されるが市では適用外となる「過疎債」が宮古島市では活用されるなど「有利な地方債が利用でき、歳入として確保されている」としている。
黒字の21億4600万円の内、2分の1以上は地方財政法に基づき財政調整積立基金に積み立てることから、次年度決算では100億円超えとなる。
同基金の残りは年度内における事業への財源(補正予算)として充てる方針だ。
財政調整積立基金は、合併時は数百万円しか積み立てがなく、財源の不足額を埋めるための財源としては乏しかった。しかし、合併により国からの交付金が増え、黒字に転換したことから基金への積み立てが年々増加している。
ただ、借金である市債残高は年々増えている。17年度末には400億円超え(特別会計含む)となっており、将来に不安を残す財政状況に変わりはない。
17年度一般会計と特別会計の歳入歳出決算は、30日に開会予定の市議会9月定例会で認定を受ける。