一括交付金1253億円/内閣府
19年度 沖縄関係概算要求
【那覇支社】内閣府は31日、沖縄関係予算の2019年度概算要求を発表した。前年度と同じ3190億円の要求額で、使途について県や市町村の自由度が高い沖縄振興一括交付金は、前年度当初比で65億2000万円増の1253億円となった。
一括交付金の内訳は、沖縄振興特別推進交付金(ソフト交付金)が同27億6000万円増の636億円で、沖縄振興公共投資交付金(ハード交付金)は同37億6000万円増の617億円。
公共事業関係費は、那覇空港第2滑走路建設事業費を含め、同1900万円減の1419億9800万円となった。
新規事業では、大規模災害時の観光避難民への市町村対応を支援する「観光防災力強化市町村支援事業」に10億円、ビックデータなどを活用して交通渋滞の緩和に取り組む「交通環境創造推進事業」に1億5000万円を計上した。
継続事業では、県内離島市町村の先導的な事業を支援する「離島活性化推進事業」に前年度当初比4700万円増の12億円、働き方改革を踏まえた人材確保対策を支援する「沖縄製糖業体制強化対策事業」に同9億2900万円増の11億7300万円を充てる。
主に観光や情報通信分野の専門学校に進学する学生に対する給付型奨学金や、ICTを活用した離島での高校教育の実証実験などを行う「沖縄の人材育成事業」には、同7700万円増の2億8700万円を計上した。
西普天間住宅地区跡地に琉球大学医学部・同附属病院を移設するなどの沖縄健康医療拠点の整備経費には、同84億7700万円増の87億8200万円、沖縄子どもの貧困緊急対策事業には同1億700万円増の13億900万円を計上した。
このほか、沖縄振興の税制改正要望では、県産の酒類に関する酒税軽減措置、離島地域の旅館業用建物などの取得に関する課税軽減、経済金融活性化特別地区の課税特例-など、7項目について2年間の延長を求めた。