機運盛り上がらず/県知事選
短期決戦 告示まで10日切る
今回の県知事選は30日に投開票が行われるが、宮古地区の盛り上がりは今ひとつの状況だ。関係者からは「争点設定が困難」「みんな建設業者は忙しくて選挙どころではない」などの声が聞かれている。故翁長雄志知事の死去により短期決戦となっている今回選挙は、残り少ない時間の中でどれだけ、選挙機運を盛り上げられるかが課題となっている。告示は13日。
今回選挙は、保守系で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)と県政与党が擁立する衆院議員の玉城デニー氏(58)による事実上の一騎打ちが想定されている。
宮古では、「沖縄の未来をひらく県民の会宮古連合支部」が8日の佐喜真氏の総決起大会に向け、着々と準備を進めている。
一方、玉城氏を支援する「平和・誇りある豊かさを!ひやみかちうまんちゅの会」宮古支部も2日に事務所開きを行い、態勢を整えつつある。
しかし、佐喜真氏、玉城氏の双方の支持者によると、今回選挙の機運は高まっていない。
ある保守系支持の建設業者は「正直、ほとんど盛り上がっていない。宮古では辺野古の問題も争点ではないし、周囲は『経済』というけど、今でも経済は良いので、訴えるポイントとしては弱い」と話した。
一方、革新系支持者は「今回は、労組を含め全体的に組織だった動きがかなり弱い。争点も含め難しい選挙。とにかく翁長知事の思いを受け継ぐ玉城さんの支持を訴える選挙になると思う」と話した。
前回知事選における宮古の投票率は59・49%。その時の保革の票差でみると、保守が革新票を約1万1000票上回っている。
佐喜真氏側にとって、保守地盤の宮古における獲得票は重要な要素となっていることから、その機運の盛り上げは重要課題だ。
しかし保守系の関係者は「宮古は経済が今、とても良くて業者はみんな忙しい。そうした中での選挙で、盛り上がりをつくるのも難しい」と頭を抱える。
一方の玉城氏支持者は「投票率が上がれば玉城氏の支持票を積み上げることにつながるが、支持者をどうやって投票所に向かわすかが課題」と話した。
今後、佐喜真氏、玉城氏とも宮古で総決起大会が行われるが、両陣営とも大会を起爆剤として、選挙戦の機運盛り上げを図っていく。