撤回求む陳情不採択/陸自配備で総務財政委
陸自配備計画で、宮古島市議会総務財政委員会(山里雅彦委員長)は5日、南西諸島への警備部隊配備方針の撤回などを求める陳情を審査し、賛成少数で不採択とした。陳情の内容に対して「事実誤認」などを指摘する声が上がった。
陳情書の提出者は県教職員組合宮古支部(近藤崇士執行委員長)。宮古島への警備部隊及び地対艦・地対空ミサイルの配備計画を挙げて、「安心・安全な沖縄社会を構築するためには自衛隊も含めた新たな軍事基地建設は絶対に許さず、県内すべての軍事基地の撤去を強く求める」とした。その上で「新たな軍備の増強に反対し、南西諸島への警備部隊配備方針を撤回するよう要求する」とした。
この陳情に対し総務財政委員会の委員7人全員が意見を述べた。採択すべきとしたのは國仲昌二氏で、6人は不採択を支持した。
濱元雅浩氏は、安倍政権の計画と明記した陳情内容に「事実誤認がある」と指摘した。棚原芳樹氏は「配備はやるべきだ」と陸自配備に賛成の立場から陳情は不採択にすべきとした。
粟国恒広氏も、「国防の観点からは必要だと思っている」との見解を示し、新里匠氏は「陳情書の『断固反対及び撤回を求める一連の流れは力強く広がりを見せている』とあるがこれは事実か」と疑問視した。
平良和彦氏は「国を守ることもそうだが、災害支援の面からも必要だ」と陸自の配備に賛同し、前里光健氏は「有事の際、自衛隊が守らないことが前提に書かれているが、私は違うという考え方だ」と述べた。
これに対し國仲氏は「日本政府の進め方に問題があるからこういった反発が出ている」と話し、陳情を採択すべきだと訴えた。