361人が運転免許自主返納
高齢者の交通安全強化へ
高齢者の運転免許自主返納者数が、宮古島署(前花勝彦署長)が統計を取り始めた2015から18年8月31日までに361人になったことが、このほど同署のまとめで分かった。この内男性が200人(55・4%)で女性は161人(44・6%)だった。運転経歴証明書を提示した自主返納者には、協力事業所などの割引サービスなどが提供される=表参照。
返納者の内訳は15年が35人(男性20人、女性15人)で平均年齢が77・2歳。16年は102人(男性54人、女性48人)で平均年齢は79・2歳。17年は130人(男性79人、女性51人)で平均年齢は79・4歳だった。18年8月末までの返納者は94人(男性47人、女性47人)で平均年齢は80・5歳(18年は速報値)。返納者は男女合わせて、旧平良地区住民が過半数を占めている。
全種別の運転免許を返納した人には、安全運転学校宮古分校で運転経歴証明書(有料)の申請ができる。この運転経歴証明書は身分証明書になるほか、メリット制度の協力企業が提供する割引などを利用することができる。
この高齢者免許証自主返納は、15年12月に同署で行われた宮古島警察署協議会で検討された。当時、宮古地区における70歳以上の運転免許保有率は約15%と、沖縄本島の約8%のほぼ2倍に当たることが示された。高齢者の運転免許自主返納の環境づくりの必要性も協議され、返納者にはタクシー料金やガソリン代など数々のメリットが整備された。
当時、高齢者が加害、被害者になる交通事故が全体の交通事故に占める割合も比較的高く、「高齢者の交通安全強化」も視野に入れての取り組みとなった。