玉城氏「新時代沖縄」佐喜真氏「暮らし最優先」/記者クラブ主催で討論会
玉城氏「新時代沖縄」 佐喜真氏「暮らし最優先」/記者クラブ主催で討論会
【那覇支社】30日投開票(13日告示)の県知事選に向け11日、保守系から出馬表明している佐喜真淳前宜野湾市長(54)と「オール沖縄」側の玉城デニー衆院議員(58)による記者クラブ主催の公開討論会が開催された。玉城氏は「新時代沖縄」として自立経済の構築を、佐喜真氏は「暮らしが最優先」として県民所得300万円の達成を掲げた。基地問題では、玉城氏が米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を訴える一方で、佐喜真氏は同飛行場の早期返還の必要性を強調した。
沖縄振興に必要な予算については、佐喜真氏が「県政が変わって一括交付金が500億円あまり減額されたのは県民生活に大きな影響を及ぼしている。対立や分断でなく対話を通して県民を豊かにする。県民のために交渉して予算を獲得することが重要だ。交渉することが重要で、私ならできる」と強調した。
玉城氏も、「新時代沖縄ではアジアのダイナミズムを取り入れ、そこで得られた原資を県内の豊かな生活のために還元していく。国の言うことに賛成か反対かで予算を増減するやり方は絶対にあってはならない。沖縄振興に対する国の責任をしっかり求めていきたい」と語った。
基地問題では、玉城氏は米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止を掲げ、「埋め立て承認『撤回』は県が適正に判断したもの。国が法的な(対抗)措置を取ったとしても、あらゆる手段で新基地建設阻止をしていく」述べた。また、「私は翁長知事の遺志を引き継ぐ。できることはたくさんある」とも語った。
佐喜真氏は、「SACO合意を尊重しながら、県民の思いなどを含めて日米両政府に対し交渉に入っていく。普天間飛行場(の返還)は私にしかできない。これ以上、今のまま放置して良いのか。ヘリは墜落し、窓は落ちる状況。これで良いのかと問いたい」と同飛行場の早期返還を訴えた。