県知事選きょう告示/事実上の一騎打ち
【那覇支社】第13回県知事選挙はきょう告示され、30日の投開票日を目指して熱い選挙戦に突入する。保守系で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と、「オール沖縄」側から出馬する衆院議員の玉城デニー氏(58)による事実上の一騎打ちになるとみられ、沖縄振興のあり方や米軍普天間飛行場の辺野古移設問題、同飛行場の早期返還などが争点となる。
佐喜真氏の出陣式は、午前8時半に那覇市牧志のいとみね会館前で行う。玉城氏は、午前10時50分に伊江島で第一声を放つ予定。
政策面では、玉城氏が「新時代沖縄」を掲げて自立型経済の構築を、佐喜真氏は「暮らし最優先」として県民所得300万円の達成を訴えている。
米軍基地問題については、佐喜真氏が米軍普天間飛行場の早期返還が必要と強調する一方で、玉城氏は同飛行場の辺野古移設阻止を主張する立場だ。
離島振興については、双方とも航空運賃の低減と離島出身生徒の寄宿舎整備、サトウキビ生産の増産や維持を掲げる。このほか、玉城氏は下地島空港と周辺用地の整備や離島観光・交流促進事業などを通した活性化を、佐喜真氏は宮古・八重山の高校への建築科設置と観光等の専門学校誘致による人材確保を、政策に盛り込んでいる。
今回の選挙は、故翁長雄志知事の急逝で2カ月近く前倒しされた。一本化された保守や前回の自主投票から推薦に転じた公明党などが推す佐喜真氏と、翁長知事の音声データで県政与党が一致して後継候補とした玉城氏による激しい戦いが予想される。