再発防止で臨時校長会
中学校での体罰受け市教委
市内中学校での体罰行為を受け、宮古島市教育委員会は14日、市役所城辺庁舎で臨時小中学校長連絡会を開いた。宮國博教育長が訓話を行い、「指導の厳しさと体罰を決して混同してはならない」と述べ、各学校長に再発防止を訴えた。連絡会後の会見では「大変申し訳ない」と陳謝した。
教育委員会によると、体罰は6月25日にあった。運動会に向けた組み体操の練習中、ふざけていた生徒の行為を「危険だ」と思った男性教諭がこの生徒を平手打ちにし、仰向けになるとわき腹を蹴った。さらに右手で髪をつかんで顔を殴る暴行も加えたという。
殴られた生徒は乳歯が取れて出血したほか、医師の診断で右肋骨の不全骨折(ひび)など全治3週間のけがを負っていることが分かった。
市教育委員会の内申を受けた県教育委員会が、体罰の事実を認めた男性教諭に対し、2カ月10分の1減給の懲戒処分を下している。
臨時連絡会で、宮國教育長は「暴力によって子どもたちに倫理観を与えることなど決してできない。むしろ力による問題解決の思想を生む可能性もある」と体罰を厳しく非難した。その上で「今回の不祥事を別の学校の問題として片付けてはならない。二度と繰り返さないよう校長会にも(体罰根絶の)取り組みを強くお願いする」と述べた。
体罰があった学校の校長は、「いかなる理由があろうと体罰行為は許されるものではなく、深く反省している。学校教育への信頼を傷付けてしまったことをおわびしたい」と話すとともに再発防止を誓った。
その後の記者会見で、宮國教育長は「保護者、市民に対して深くおわび申し上げたい」と陳謝した。