AT車ブレーキとアクセル踏み違いを防止/仲宗根さん発明、特許登録
平良西仲宗根に住む仲宗根孝さん(65)がこのほど、オートマチック(AT)車のブレーキとアクセルとの踏み違いを防止する「ブレーキペダルカバー」を発明し、このほど特許に登録された。高齢者のドライバーらがアクセルとブレーキを踏み間違える事故の報道が後を絶たないことから「何とか対策ができないか」と思ったのがきっかけ。仲宗根さんは「交通事故の加害者にならないよう、私の発明が少しでも役に立てればうれしい」と話している。
発明の名称は「安全・安心・楽々ワイドブレーキペダルカバー」。既存のブレーキペダルに、ステンレス板金製の長方形(横17㌢、縦7㌢)ペダルカバーを装着するだけの製品だ。
これによりブレーキを踏む面積が広くなり、ブレーキペダルとアクセルペダルの間隔が狭くなったことで、とっさの判断を最小限の動作で出来るようにした。
仲宗根さんは、「右足→アクセル」「左足→ブレーキ」の両足を使うことで踏み違いを無くすことができると指摘。オートマチック車の右足による誤作動を無くすには、左足専用ブレーキの実用化と普及を加速すべきだと提案している。
「高齢者ドライバーは以前、ギア付車を運転していた人が多い。右足はアクセル、左足はブレーキの操作には短期間で慣れるはず」と語った。
発明したブレーキペダルカバーは、既存のブレーキペダルにかぶせてボルトを挿入しナットで固定するだけ。サイズを変更することや、自分に合わせて右足側や左足側のそれぞれに寄せることもできる。
現在では自動ブレーキを実装した車両が市販されているが、仲宗根さんは「私の発明は高度な技術ではないが、右足ブレーキの固定観念を根本から見直すというドライバーの潜在意識の変換につなげることで、事故を未然に防ぐことができる。また、安価で大量生産ができ、誰でも簡単に取り付けや取り外しができる」とメリットを強調している。
ブレーキペダルカバーは、従来のペダルより大きくなるが、改造車にはならないという。
仲宗根さんは、発明協会会員で、これまでにも水洗トイレ洗浄水の排出量を必要量にコントロールできるようにした節水構造で特許を取得している