アカハラダカ調査終了/宮古野鳥の会
230羽の飛去確認
宮古野鳥の会(仲地邦博会長)は23日、2018年のアカハラダカ飛去数調査を終了した。調査期間中(9月10~23日)に下地の入江橋上空を越冬のために南下した数は230羽(速報値)で、1986年の調査開始以来、01年(122羽)、17年(14羽)に次ぐ少ない個体数となった。
飛去数を日別にみると13日が1羽、17日が2羽で、18日に121羽、19日に61羽、20日に35羽、21日に10羽だった。観察期間中、18日と19日の2回ピークを作った。この2日間で全体の約80%が観察された。
仲地会長は「総数は昨年よりは増えたが、飛去数調査の前半までは南下ルートに当たる対馬付近に秋雨前線が停滞するなど、気圧配置の影響で期間前半の渡りは少なかったと思われる。入江橋の上空を飛去する個体数が減少しても必ずしも全体数が減少していることにはつながらないと思う」と述べ、「南下の経路が中国大陸経由だったことも考えられる」と分析した。
アカハラダカは全長約30㌢の小型のタカで、1980年に大野山林で230羽の渡りが確認された。それ以前はアカハラダカの記録は国内ではほとんどなく、台風などの影響で迷い飛来する迷鳥として扱われていた。