クルーズ船 22万トン級接岸へ/平良港整備さらに拡充
地方審 港湾計画変更を議決
2018年度宮古島市地方港湾審議会が26日、平良港ターミナルビルで開かれた。平良港へのクルーズ船の大型化に対応するため、下地敏彦市長から諮問された平良港湾計画の「一部変更」と「軽易な変更」について審議し、一部変更については漲水地区において、現在14万トン級のクルーズ船が接岸できるよう整備が進められている北防波堤について今後、22万トン級まで接岸できるような計画に変更することなどを確認した。
平良港は、国土交通省から「官民連携による国際クルーズ拠点」を形成する港湾に選定され、北防波堤については現在、2020年度の供用開始を目指して14万トン級のクルーズ船が接岸できる工事を行っている。
今回の一部変更では、水深を既定計画である10メートルから12メートルに掘り下げ、岸壁も50メートル伸ばして450メートルとし、22万トン級のクルーズ船まで接岸できるようするとしている。
さらに、それに対応して航路の水深も既存計画の「10~11メートル」を「12メートル」とするほか、幅員も「290~330メートル」から「290~350メートル」に変更を予定している。
今年、宮古に就航している大型クルーズ船で最も大型なのは15万トン級で、5万トン級までは下崎ふ頭に接岸するがそれ以上は「沖泊」となっている。
22万トン級に対応する整備が行われれば、現在沖縄に就航しているほとんどの大型クルーズ船が接岸できるとしている。
22万トン級の整備について市では「2020年度に14万トン級が接岸できるように整備されるが、22万トン級への整備も23年ごろまでに行われる」と話した。
そのほかにも、同地区ではにぎわい空間の創出のため港湾環境整備施設計画、土地造成および土地利用計画等も変更される。
既定計画の緑地2ヘクタールを1ヘクタールに減らす一方で、海外の観光客が買い物などを楽しんだり、宮古の歴史など感じることができる交流厚生用地も整備するとしている。
また、こうした漲水地区の交流機能強化に伴って、今回示された「軽易な変更」では、小型船の船だまりのほか、その周辺機能を同地区から下崎地区に移転することも確認した。
今回、議決された一部変更と軽易な変更については、10月2日に下地市長に答申される。
また、今回の計画一部変更については、市から国土交通大臣に計画が提出され、大臣の確認を経て大臣が市に確認結果を通知し、同計画は公示される。