クルーズ船大型化に対応
平良港湾計画変更を答申/地方審
市地方港湾審議会(下地義治会長)は2日、下地敏彦市長から諮問されていた平良港湾計画の「一部変更」と「軽易な変更」について諮問内容通り答申した。市役所平良庁舎で行われた答申では、原久夫副会長から下地市長に答申書が手渡された。
答申を受けた下地市長は「平良港は大型化するクルーズ船に対応するための整備が必要で、それに伴う港湾計画の変更を諮問したが迅速審議を行い、こうして諮問内容に同意するという答申してもらって本当にありがたい」と感謝した。
原副会長は「平良港の役割は今後、さらに大きくなると思うので、この計画に基づいてしっかりと進めてほしい」と呼び掛けた。
今回の計画変更は、平良港へのクルーズ船の大型化に対応するためのもの。
漲水地区において、現在14万㌧級のクルーズ船が接岸できるよう整備が進められている北防波堤について今後、22万㌧級まで接岸できるような計画に変更するとしている。
平良港は、国土交通省から「官民連携による国際クルーズ拠点」を形成する港湾に選定され、北防波堤については現在、2020年度の供用開始を目指して14万㌧級のクルーズ船が接岸できる工事を行っている。
今回の一部変更では、水深を既定計画である10㍍から12㍍に掘り下げ、岸壁も50㍍伸ばして450㍍とし、22万㌧級のクルーズ船まで接岸できるようするとしている。
さらに、それに対応して航路の水深も既存計画の「10~11㍍」を「12㍍」とするほか、幅員も「290~330㍍」から「290~350㍍」に変更を予定している。
今年、宮古に就航している大型クルーズ船で最も大型なのは15万㌧級で、5万㌧級までは下崎ふ頭に接岸するがそれ以上は「沖泊」となっている。
22万㌧級に対応する整備が行われれば、現在沖縄に就航しているほとんどの大型クルーズ船が接岸できるとしている。
計画の「一部変更」については今後、市から国土交通大臣に計画が提出され、大臣の確認を経て大臣が市に確認結果を通知し、同計画は公示される。