ジェットスター就航へ/成田・下地島来春開設
旅客ターミナル開業合わせ
【那覇支社】宮古島市の長濱政治副市長や豊見山健児宮古島観光協会会長、富川盛武副知事、三菱地所グループに所属する下地島エアポートマネジメントの伴野賢太郎社長らは15日、県庁で会見し、三菱地所(東京都)が整備を進める下地島空港旅客ターミナル施設の開業日が2019年3月30日に決まったと発表した。LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパン(片岡優社長)が成田便を1日1往復で就航させることも同時に発表された。
開業日とLCC就航の決定を受け、長濱副市長は「宮古島市民が待ちに待った開業だ。具体的に国内線が(下地島空港から)飛ぶことまで発表できた。宮古の発展が、ますます期待できる」と語った。
ジェットスター・ジャパンの片岡社長は、「一番乗りで、成田から下地島空港に就航させる予定だ。リゾート感あふれる同空港の完成予想図も拝見して、早く実際の空港が見たいとわくわくしている」と意気込みを述べた。旅客ターミナル開業に合わせて初便を飛ばせるよう調整中として、通年運航するかも含めて詳細は別途発表するとの方針を示した。
国際線の誘致については、下地島エアポートマネジメントの伴野社長が「現在、台湾・香港・韓国を就航先として交渉を進めている。調整を図りながら、なるべく早く発表できるようにしたい」と述べた。プライベートジェットは来春から受け入れを始め、需要を確認しながら今後の施策を検討するとした。
また、伴野社長は19年度の誘客予想を5・5万人とした上で、「直近の感触では、もっと高い数字になるのではないかと思っている。(新たな)就航先が決まるたび、見込みを発表していければ」と語った。
下地島空港は、1979年にジェット機のパイロット訓練飛行場として開業したが、シュミレーター技術の発達で訓練を行っていた日本航空(JAL)や全日空(ANA)が撤退。同空港と周辺用地の利活用が課題となっていた。
三菱地所は、「国際線等旅客施設整備・運営及びプライベート機受入事業」を提案して2017年3月に県と基本合意書を締結し、同年10月には事業着工している。
会見で富川盛武副知事は、「空港の利用客にも、宮古地域の美しい海、独特の地域文化、芸能、人の温かさを感じてもらい、満足いただけると考えている。今後とも宮古地域の振興発展に、最大限に尽力していきたい」と語った。