辺野古移設反対を明言/玉城新知事が所信表明
県議会10月定例会が開会
【那覇支社】玉城デニー新県政が発足して初めての県議会となる10月定例会(新里米吉議長)が16日、開会した。玉城知事は所信表明で「新時代沖縄の到来」「誇りある豊かさ」「沖縄らしい優しい社会の構築」を県政の柱とする方針を示したほか、政府が進める米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する意向を改めて表明した。一般会計予算を28億9422万8000円増額する補正予算案など45議案も提出された。
玉城知事は「故翁長雄志知事は『県民が心を一つにすること』を深く望み、県民が持つ『力』を誰よりも信じ、揺らぐことのない自らの決意がいつも県民とともにあることを命を懸けて私たちに伝え続けてきた。私は、この思いをしっかり受け継ぎ、県政運営に取り組んでいく」と述べ、「辺野古の新基地建設に反対し、普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還を強く求めていく」と強調した。
離島振興については、「移動コストや割高な生活コストの低減を図るため引き続き支援を実施し、小規模離島の水道料金の低減化や水質の安定確保のための技術支援などを推進・強化する」と述べた。
また、県経済が好調な中でも残る▽1人当たり県民所得▽求人と求職のミスマッチ▽若年者の高い離職率▽人手不足-といった課題に対応した施策を推進していくとした。
このほか、世界各国と交流する「万国津梁会議(仮称)」の新設、畜産品・水産品等の海外輸出体制を強化する高度衛生加工処理施設の整備、持続可能な世界水準の観光を目指す「観光・環境協力税(仮称)」導入、「子育て世代包括支援センター」の全市町村設置、待機児童の解消、公的施設への放課後児童クラブの設置推進も実行していくと語った。
今定例会は26日までの日程で、代表質問は19日に、一般質問は22日に予定されている。