クーラー 来年度設置へ/市教委
1年前倒し、全校に/政府方針受け緊急対応
市内の小学校と中学校の普通教室に空調(冷房)設備を整備する計画で、市教育委員会は19日、当初2年かけて設置するとした計画を見直し、2019年度の1年で全校に取り付ける方向で本格検討に入った。熱中症対策を強化する政府の方針を受けての緊急措置。
熱中症対策として、普通教室へのクーラー設置を促す政府の方針に沿った。政府は今月開会の臨時国会に関連予算を提出する。
市教委は、この動きを踏まえて当初の計画を見直す検討に入った。宮國博教育長が19日、次年度の1年間で整備する計画に改めるよう担当課に指示した。
市教委は、国の予算措置の動向を見極めながら今年度内に事業着手し、次年度一気に各校への取り付け工事を進めたい考えだ。
本紙の取材に宮國教育長は「学校へのクーラー設置は大きな課題だったが、ここにきて解決できる見通しがついた」と国の動きを歓迎し、「今後、急ぎ準備を進めたい。(教室環境の向上に伴い)大きな教育効果が期待できる」と話した。
市教委は当初、19年度に平良第一小学校など大規模8校に整備し、20年度に児童生徒が少ない旧町村部の小中学校に取り付ける方針で準備を進めていた。
現行計画で、空調設備を整備する室数は、小学校が普通教室と特別支援室を含めて166室、中学校は63室、幼稚園を含めた合計は244室となっている。
市が実施した普通教室の室温調査によると、時間帯別最高室温の平均は、ほとんどが30度を超えているほか、時間帯によっては40度以上になる教室があったことも分かっており、クーラーの設置は喫緊の課題に挙げられている。