温浴施設事業化へ一歩/天然ガス利活用検討委
事業主体者を公募/年度内に優先権者確定へ
2018年度第1回宮古島市天然ガス資源利活用事業化検討委員会(委員長・長濱政治副市長)が25日、市役所平良庁舎で開かれた。今年度の事業計画などを事務局が説明。天然ガスに付随する温泉水を活用した温浴施設の事業化実現を目指す最初の具体的な取り組みとして、事業主体者の公募を11月に実施し、年度内に優先権者を確定させることなどを確認した。
宮古島市は、城辺保良の天然ガス試掘井戸から採取される温泉水を活用した温浴施設の整備を目指す基本計画を17年度に策定。今年度は事業化実現に向け、施設の事業主体者を民間から公募し、提出される事業計画などの審査、選考を行い、事業主体者となる優先権者を選定する。
そのほかの事業化実証の継続事業としては、温泉水を活用した水産業の陸上養殖事業化の検討、天然ガス資源活用事業の広域展開に向けた環境整備についての検討などを実施する。
農業分野での実証として昨年度は温泉水の熱を活用したハウスでのオクラ栽培を行ったが、今年度は天然ガスで発電した電気を利用した冷凍コンテナでのレタスなどの葉物野菜栽培を行う。
昨年度から実施している温泉水を活用した足湯の実証も継続する。
第1回委員会では、事務局が今年度の事業計画や実証事業の内容などを説明。温浴施設の事業主体者の公募については、公募への参加を希望している企業がいることなどを紹介した。
長濱副市長は、温浴施設の事業化を実現させるためには現在ある天然ガス井戸1カ所だけでは不十分で、もう1カ所は必要との認識を表明。一括交付金が活用できる期間内に県の予算で整備したい考えを示した。