県民投票条例案を可決/県議会
辺野古移設の是非問う
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)10月定例会は26日、最終本議会を開き、米軍普天間飛行場の名護市移設に伴う埋め立ての是非を問う県民投票条例案を賛成多数(賛成26、反対18、退席2)で可決、成立した。条例では公布から6カ月以内の投票実施を定めており、来春までに県民投票が行われる見通し。投票は、辺野古移設の賛否について「賛成」「反対」の2択で実施する。
県政野党の自民、公明が多様化する県民の思いを反映するためとして提出した、選択肢に「やむを得ない」「どちらとも言えない」を追加して4択とする修正案は、同本会議で否決(賛成18、反対26、退席2)された。
県民投票の実施に伴う投開票などの事務作業は各自治体の協力が必要となるが、6市(うるま市、宜野湾市、浦添市、豊見城市、糸満市、石垣市)が県からの協力要請に対して回答を保留している。石垣市議会では県民投票に反対する意見書を可決しており、全市町村が参加した形での投票は行われない可能性がある。
同条例案は、県民投票の実施を求める「『辺野古』県民投票の会」(元山仁士郎代表)らが9万2848筆の有効署名を集めて県に請求したことにより、9月20日の県議会臨時会に提出されていた。
最終本会議では、県民投票実施に伴う費用として市町村分を含む約5億5000万円の補正予算案も可決(賛成28、反対18)となった。
県内の中小企業への融資に必要な資金20億8200万円を含む一般会計補正予算案28億9422万8000円、宮古空港・下地島空港に空港用医療資器材車を購入する議案や県迷惑行為防止条例の一部を改正する条例議案など20議案は全会一致で可決した。
今定例会に提出されていた45議案のうち25議案については、来週に委員会で審議入りし、11月定例会の冒頭で採決する予定。