キビ交付金の確保要請/県農業代表者大会 「大会宣言」採択
【那覇支社】2018年度さとうきび価格・政策の確立に向けた「県農業代表者大会」(主催・県さとうきび対策本部、JA沖縄中央会)は30日、南風原町立中央公民館で行われ、TPP11(米国を除く環太平洋経済連携協定参加11カ国の新協定)や日EU・EPA(日本欧州連合経済連携協定)などの影響を最小限に食い止める万全な国内対策を政府・与党に強く求める大会宣言を採択した。
主催者あいさつで、同対策本部長の砂川博紀JA沖縄中央会長は「この運動は、生産者が安心してサトウキビを作り続けるための環境を守り、離島地域の定住社会を守ることにつながる取り組みだ。本大会の要請決議と大会宣言に基づき、先頭に立って運動を展開していく」と述べた。
JA宮古地区本部の下地保造本部長は「県内生産量の約半分を占めるサトウキビは宮古の宝であり、先人から引き継いだ財産だ。次世代に引き継ぐためにも、要請6項目をすべて勝ち取れるように頑張りたい」と決意を述べた。
大会では、▽「糖価調整制度」の堅持と財源確保▽再生産可能な甘味資源作物交付金水準の確保▽さとうきび増産基金事業の継続▽さとうきび生産振興総合対策の拡充▽分蜜糖・含蜜糖企業の経営安定対策━など、6項目の要請決議を満場一致で採択した。
来賓の玉城デニー知事(代読・富川盛武副知事)は「サトウキビは県の基幹作物として地域経済を支える重要な作物。生産者が安心して生産に取り組めるよう、国に対して糖価調整制度の堅持、再生産が可能な交付金の確保など、関係機関と一体となって強く要請していく」とあいさつした。
最後は、宮古地区の生産組合長やJA各支店の代表者ら約30人を含む県内各地の生産農家や農業機関の関係者ら約500人によるガンバロー三唱で大会を締めくくった。