荷川取さん、県知事賞受賞/県畜産共進会
宮古勢、優秀賞4頭獲得
【那覇支社】県内各地区から選抜された牛の品質を競う第44回県畜産共進会(主催・同協議会)の種畜部門(肉用牛・乳用牛)が2日、糸満市の南部家畜市場で開催され、宮古島市の荷川取広明さん=下地高千穂=が所有する若雌第1類の「りょうこ」号が優秀賞1席に輝き、特別賞の県知事賞を受賞した。
同共進会には、宮古地区から種畜部門に6個人1法人が肉用牛8頭を出品した。荷川取さんは、県知事賞の「りょうこ」号のほか、成雌第1類でも「なつこ」号が優秀賞3席に入った。また、若雌第2類では下地英雄さん=平良増原=の「みくにあき」号、成雌第2類で農業生産法人大海(上地良淳代表)=上野大嶺=の「たいかいそら」号が、それぞれ優秀賞4席に選ばれた。
表彰を受けて、荷川取さんは「10年前から参加して、今大会は1席を狙っていたので大変うれしいし、ほっとしている。残念ながら団体賞が取れなかったが、青年部を中心に団結して来年こそは獲りたい」と喜びを語った。荷川取さんは畜産経営15年目。
今回の共進会には、県内各市町村から肉用牛(黒毛和種)40頭、乳用牛(ホルスタイン種)27頭が出品された。屋外の特設会場で若雌牛と成雌牛に分け、審査員が出品牛に直接触れながら、体高や体積、栄養度、体上線(背線)などを厳しくチェックしていた。
褒賞授与式では、肉用牛、乳用牛各部門の優秀賞1席の中から、農林水産大臣賞や県知事賞、中央畜産会長賞、JA沖縄理事長賞など18の特別賞が贈られた。このほか、団体優勝は肉用牛部門で糸満市、乳用牛では八重瀬町が表彰された。
閉会式で、同協議会長の久貝富一県畜産振興公社理事長は「共進会が、農家や畜産業界に、さらなる生産意欲を奮い起こして、一層の技術改良に取り組み、明日の畜産振興への糧となるよう願う」と話した。