種苗センター宮古分室要望/下地市長ら、沖縄相と懇談
さらなる沖縄振興求める
【那覇支社】宮腰光寛沖縄担当相は3日、那覇市内のホテルで宮古島市の下地敏彦市長を含む市町村・各圏域代表や経済団体代表と懇談したほか、沖縄科学技術大学院大学や恩納村内の農業用ハウスを視察した。下地市長は宮腰担当相に対し、独立行政法人種苗管理センター宮古分室の誘致を求めた。
市町村・各圏域代表との懇談には、県内から12人が出席。下地市長は、宮古市村会会長の立場で参加した。那覇市議会議長の翁長俊英氏(多良間出身)も、県市議会議長会会長として臨んだ。
同懇談で、宮腰担当相は「沖縄振興を担当する大臣として各自治体をけん引する市町村長の声を聞きながら、振興策を前に進めていきたい」とあいさつ。
また、「(これまで)全ての有人離島に足を運び、離島が抱える難しい問題について現場の話を聞いてきた」と強調した。その上で、「沖縄が抱える問題を一つ一つ前に進めていきたいという思いで、皆さんと一緒に取り組んでいきたい」と述べた。
下地市長は懇談後、「(宮腰担当相に対し)沖縄本島から輸送しているサトウキビの種苗について品質の確保や病害虫などが混入する懸念、輸送経費に多額の費用負担が発生していると現状を訴えた」と述べ、独立行政法人種苗管理センター宮古分室の誘致を求めたことを明らかにした。宮腰担当相は「(状況について)理解はした」と返答したという。
このほか、懇談では県内自治体側を代表して県市長会副会長の桑江朝千夫沖縄市長が「基地問題をはじめ、不発弾処理、認可外保育所の問題など、喫緊の課題がある。一括交付金が2012年度から活用され、社会資本の整備促進、産業振興のための物流、交通コストの低減など、多様な施策への対応が図られたことで、沖縄の経済は成長している」と述べ、沖縄のさらなる振興を求めた。
宮腰担当相は、4日には本部港や浦添市のモノレール「てだこ浦西駅」予定地などを視察した後、帰京する予定。