病害虫を初確認/パパイア
被害株は衰弱枯死も
パパイアやグアバの生育を阻害するパパイアコナカイガラムシがこのほど、宮古島市平良で初めて確認された。県病害虫防除技術センターが発表した。被害が激しい株は枯死することもある。防除で使える登録薬剤はないが、同センターが注意を呼び掛けている。
同センターによると、9月中旬に初めてパパイアとグアバへの寄生を確認したという。その後に実施した発生調査では、近隣のパパイアでも見られた。
一般的なコナカイガラムシ類と同様、主に葉裏に寄生するが、既知のコナカイガラムシ類とは異なり、被害が大きい場合は枯死することもあるのが特徴だ。
増殖が早く、発生量が多いと葉柄や茎のほか、果実にも寄生するという。
寄生を受けた植物体は衰弱し、葉の黄化、落葉、すす症状などが見られ、その後の生育に影響する。
パパイアが主な寄主植物とされているが、文献上寄生の記録のある植物は▽グアバ▽キャッサバ▽バンレイシ属▽アセロラ▽アボカド▽ナス-など科に及ぶことが分かっている。
同センターでは▽寄生を確認した場合は、寄生部位を速やかに除去し、土中に埋めるか袋等に入れ、密封して適切に処分する▽アワユキセンダングサにも寄生するため、圃場並びに施設内外の雑草等の管理-などを呼び掛けている。
マンゴーへの寄生の可能性については「国内では確認されていないが、国外では報告があることから発生に注意してほしい」としており、寄生しやすい作物を近くで栽培しないことや除草の徹底を促している。