真栄城六段が初優勝/第10期宮古囲碁名人戦
宮古給油所杯第期宮古囲碁名人戦(主催・日本棋院平良支部、協賛・宮古給油所、後援・宮古毎日新聞社)の決勝リーグが3、4の両日こすみ囲碁教室で行われ、真栄城佑次六段が初優勝した。接近戦での冷静なヨミや気合負けしない戦いぶりが光った。決勝リーグ1位真栄城六段(6勝1敗)、同1位亀川実六段(同)、3位知念一将六段(5勝2敗)、4位平良博彦六段(4勝3敗)の上位4人は、次期決勝リーグ残留を決めた。池間六段の4連覇はならなかった。
決勝リーグには池間六段、真栄城六段、平良六段、知念六段、宮城實一六段、亀川六段、奥平寿男六段、池村浩明六段の8人が参加し、総当たりで優勝を争った。
各盤上では力の限りを尽くした戦いが繰り広げられ、観戦者は固唾をのんで見守った。
決勝リーグの1日目は真栄城六段、亀川六段、知念六段の3人が3勝1敗で並び、これを池間、平良、池村の3人が2勝2敗で追った。
2日目の第1局。真栄城は恩師池間との師弟対局に勝ち恩返しした。知念は6局目で池間に破れ2敗目を喫した。全7局を打ち終えて真栄城と亀川が6勝1敗で並び、優勝の行方はプレーオフに持ち込まれた。
決定戦はリーグ参加者では最高齢の亀川(76)と最年少真栄城(27)のカードとなり、注目を集めた。真栄城の黒、亀川の白番。亀川は無条件で取っていた石をコウにしたのが敗着。真栄城はコウの代償で白石を取り、念願の優勝を果たした。今期の名人戦では亀川の健闘が光った。真栄城は「たまたま名人が取れて良かった。防衛できるように囲碁の勉強を頑張りたい」と笑顔だった。
閉会式で池村浩明日本棋院平良支部長は「第1期名人は宮古高校囲碁部だった前里成人さんが取り、10年目の今期は同じ囲碁仲間の真栄城さんが優勝した。若い力の台頭を感じる。今後は宮古だけでなく県大会優勝を目指して頑張ってほしい」とあいさつした。宮古給油所の神里成亮社長は「池間さんの持つ記録更新を目指して頑張ってください」と激励した。
宮古囲碁名人戦は予選、決勝ともに長い時間をかけて総当たりで戦うのが特徴。過去の優勝回数は池間六段が6回と最も多い。これに知念六段が2回、前里六段の1回、真栄城六段の1回が続く。