技能五輪で敢闘賞/宮国出身の比屋根さん
「造園の部」に初出場
【那覇支社】第56回技能五輪全国大会「造園の部」に初出場し、敢闘賞を受賞したのは、上野宮国出身の比屋根彰馬さん(19)。宮総実で造園を学び、今年4月に造園設計や施工・管理などを手掛ける末吉園(那覇市、普天間直利代表)に入社。現在は、一人前の庭師を目指して日々技術の向上に努めている。
比屋根さんは、「小さい頃からブルドーザーやユンボなどの重機が大好きで、自分で動かしてみたいと思っていたことがこの業界に入るきっかけだった」と笑顔で話す。宮総実の環境クリエイトコースで造園を学び、念願だったブルドーザーとバックホウの免許を取得した。
高校で造園の検定試験に挑戦する中で、負けず嫌いの性格も手伝って「もっとうまくなりたい」と思うようになり、プロの庭師を目指したという。県で初開催となる技能五輪には、庭師としての技術向上を目的に出場することを決意した。
大会には、県立中部農林2年の安里一希君とペアで出場。図面に従って、石積みや石張り、竹垣などの課題を2日間で仕上げた。最大の難関だった約400個の敷石を並べる課題は、「5月から2人で練習してきた成果が出せて、うまく仕上げることができた」と振り返る。
また、「両親と姉たちが応援に駆け付けてくれて、心強かった」と感謝の言葉を述べた。
今後について、「この大会を通して成長できたと思う。努力を続けて、自分がデザインした庭を造りたい」と気を引き締めた。
末吉園の普天間代表は「やる気と気遣いのできる期待の新人。今大会ではよく頑張ったと思う。持ち前の積極的な性格を生かして、次は金賞を取れるように今後も技術を磨いてほしい」と期待した。
技能五輪大会は、23歳以下の青年技能者が技能を競うことで、若年層の技能向上を図ることを目的に毎年開催されている。今大会は県内で初めての開催で、今月3~4日の日程で全国の若手が競い合った。