糖価調整制度維持など要請/「県さとうきび対策本部」
【那覇支社】JA沖縄中央会など12団体で構成する「県さとうきび対策本部」(本部長・砂川博紀JA沖縄中央会会長)は9日、県庁に富川盛武副知事を訪ね、糖価調整制度の堅持などサトウキビの経営基盤の安定確立を求める「さとうきび価格・政策確立に関する要請」を行った。砂川本部長から富川副知事に要請書を手渡した。
要請書では、10月30日に県内全域から生産農家の代表者ら約500人が集まった農業代表者大会で決議した、▽「糖価調整制度」の堅持と財源確保▽再生産可能な甘味資源作物交付金水準の確保▽さとうきび増産基金(セーフティーネット基金)事業の継続▽さとうきび生産振興総合対策の拡充▽分蜜糖及び含蜜糖企業の経営安定対策▽畑作物共済の充実・強化・の6項目の要請を行った。
砂川本部長は「生産者が喜んで生産できる再生産可能な交付金水準とセーフティーネット基金の継続、増産対策予算の3点を重要なポイントとして要請した」と強調した。
また、JAおきなわの大城勉理事長は土地基盤整備について、「干ばつなどもあり、農業用水確保は大変重要な問題」と指摘し、生産基盤の拡充を求めた。
富川副知事は「要望については県としてしっかり受け止め、全力で取り組んでいきたい」と応じた。
県農林水産部の島尻勝広部長は、セーフティーネット基金について「農林水産省の概算要求で次年度も要求していると聞いている。県としても引き続き要請していきた」と説明。また、働き方改革関連法を含む経営安定策については「5年後には体制が整うように取り組んでいきたい」と述べた。
農林水産省への要請は、今月下旬に玉城デニー知事が行う予定。