住民との対話求める/玉城知事
先島陸自配備で防衛相に
【那覇支社】岩屋毅防衛相は10日、就任後初めて来県し、玉城デニー知事と県庁で会談した。玉城知事は、宮古・八重山地区への自衛隊配備について、地域住民と十分な対話を行うよう求めた。
会談で玉城知事は、米軍普天間飛行場の辺野古移設断念、普天間飛行場の危険性の除去、尖閣諸島周辺海域の安全確保など14項目についての要望書を岩屋防衛相に手渡した。
玉城知事は、辺野古移設について「新基地建設に反対する民意は、今回の知事選挙で過去最多得票を得たことで証明されている」と述べた上で、「政府において、辺野古が唯一の解決策との20年来の固定概念にとらわれることなく、辺野古の新基地建設を断念していただきたい」と求めた。
一方、岩屋防衛相は「世界で最も危険だと言われる普天間基地の危険性を除去する。そして、普天間の返還を実現することは私どもと沖縄の皆さんの共通認識だろうと思っている」と述べた。
また、玉城知事は、現在政府が進めようとしている宮古を含む先島地域への自衛隊配備計画について「強行するようなことがないよう、地域住民と十分かつ真摯な対話をもって説明を尽くされることを望む」と要望した。
それに対して岩屋防衛相は「日本の防衛の最前線はこの南西地域にある。この南西地域の守りを強化したいということで、石垣宮古への自衛隊への部隊配備などの準備を進めているが、これも丁寧に住民の皆さまに説明をしてご理解をいただきながら、しっかりやっていきたい」と述べた。
また、沖縄の基地負担軽減について「今、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境に鑑みると、南西地域の確たる抑止力を維持しながら、沖縄の過重負担はできるだけ取り除いていくことに全力を尽くしたい」との考えを示した。