苧麻績み保存の功績評価/県文化功労者表彰
下地さん 継承者育成へ決意
【那覇支社】2018年度沖縄県文化功労者表彰式が13日、県庁講堂で開催され、宮古地区から選出された元宮古苧麻績み保存会会長の下地正子さん(82)ら、芸術文化の振興や文化財保護などに尽力した1団体、14個人を表彰した。下地さんは、長年にわたり国選定保存技術「苧麻糸手績み」技術の保存と継承などに努めてきたことが高く評価された。
表彰を受けて、下地さんは「宮古の手績みの手伝いをしてきたつもりが、こんな大きな賞を頂けてとても光栄に思う。全国各地で手績みの交流があるが、宮古上布の糸は世界一だと誇っている。今後は若い継承者を大事に育てていきたい」と話した。
県文化功労者表彰は1990年の創設。芸術文化の振興や文化財保護に尽力するなど、沖縄文化の振興に功績があった個人・団体をたたえるのが目的で、知事が表彰する。
玉城デニー知事(代読・富川盛武副知事)は、式辞で「各分野において長年にわたり自己研鑽を重ね、その継承発展や後進の指導育成に努められ偉大な足跡を残されたことに心から敬意を表する。本県の文化のさらなる発展のため、引き続き力添えをいただきたい」と述べた。
来賓の仲田美加子県文化振興会理事長は「受賞者は長年にわたり本県の芸術文化の振興に取り組んでこられた。改めてこれまでの多大な尽力に深く敬意を表し、感謝する」と語った。