3級海技士に合格/武富君宮総実
難関の国家試験
水産大学レベルで難関とされる海技士国家試験の3級海技士(航海)筆記試験に宮古総合実業高校海洋科学科3年の武富雅(みやび)君(17)=佐良浜出身=が合格した。武富君は「将来は上級の2級、1級を目指したい」と意気込みを語った。同校で同筆記試験に合格者が出たのは3年ぶり。1年6カ月の乗船履歴を積んで口述試験の受験条件が満たされる。15日に同校で報告会が行われた。
武富君は那覇市で実施された定期試験に挑んだ。筆記試験は全科目で航海・運用・法規。試験では、自主学習や砂川泰聖教諭の指導の成果を存分に発揮した。
合格証明書は10月30日付で届いた。今月5日付で県内海運業最大手の琉球海運(那覇市)から採用内定通知があった。来春卒業後の4月に本採用に決まる見通し。
武富君は「琉球海運の船舶には佐良浜出身の先輩たちも働いており、先輩たちから多くのことを学んで成長したい」と決意を新たにする。
同校の平良淳校長は「高校生で3級海技士(航海)筆記試験に合格するのは少ない。後輩たちの励みにもなる」と激励した。
砂川教諭は「武富君は受験実施日に向け、1年前から放課後も遅くまで残って勉強した。本人の取り組みが合格につながった。後輩たちには『自分たちも頑張るぞ』という指針になった」とたたえた。