米軍基地撤去・中止意見書を否決/市議会
与党「現実的ではない」
米軍普天間飛行場の辺野古移設計画で、宮古島市議会は13日、野党が提出した普天間飛行場の即時撤去及び辺野古新基地建設の即時中止を求める意見書を賛成少数で否決した。与党が「現実的ではない」などと反論した。
意見書は國仲昌二氏が提出し、上里樹氏、友利光徳氏、仲里タカ子氏、島尻誠氏が賛成議員に名を連ねた。
意見書では、辺野古新基地の工期に13年を要すとした県の試算や、「辺野古新基地が完成しても米側との協議が整わなければ普天間飛行場は返還されない」とする当時の防衛大臣発言を取り上げ、「普天間飛行場返還のための辺野古新基地建設という埋め立て理由が成り立っていない」と指摘した。その上で「普天間飛行場は辺野古新基地建設にかかわらず、即時撤去すべきだ」と訴えた。
また、知事選で、辺野古の埋め立てに反対の玉城知事が当選したことで「県民の意思は示されている」と主張。「埋め立て反対という県民の圧倒的な民意を尊重し、辺野古新基地建設を即時中止すべきだ」とした。
討論で下地信広氏は「こういうふうに出しているのはいじわるに過ぎない。(内容が)現実的ではないので反対する」と述べた。
濱元雅浩氏は、国と県の断続的な協議が続いているとして、「この意見書を採択するということは対立を助長することになるというふうに感じているので反対する」と語った。
上里樹氏、島尻誠氏は賛成の立場で討論した。
最終的に挙手による採決が行われ、賛成少数で意見書は否決された。公明党の2人は退席し、採決には加わらなかった。