市総合庁舎建設 市の負担が大幅増/市議会一般質問
一般財源3・3倍に/さらに膨らむ可能性も
市が建設を計画している総合庁舎の整備事業費が100億円を超える見通しとなり、それに伴い市の持ちだし分も大幅に増えることが17日に行われた市議会12月定例会の一般質問の中で示された。当局の説明によると、人件費、資材費の高騰で事業費は105億4000万円となり、市の持ち出しとなる一般財源は当初予定の3億4000万円から3・3倍の大幅増となる11億1200万円に膨れあがっていることが分かった。國仲昌二氏の質問に答えた。
長濱政治副市長によると、庁舎本体の建設工事費は95億2500万円。そのほか、用地費で6億5500万円、外構工事などに3億5000万円程度を見込み、事業費としては105億4200万円になるとしている。その内訳は、合併特例債が66億2900万円、庁舎等建設基金が28億円。一般財源は11億1200万円となっている。
昨年9月に市が示した基本計画概算費における事業費は89億円で、現在よりも約16億円安かった。
当時に比べ、基金は同額だが、合併特例債は8億6000万円増加。一般財源は3億4000万円から一気に跳ね上がって11億1200万円となっている。
事業費の大幅増について、長濱副市長は「現在、全国的にもそうだが特に県内においては著しく建設コスト(人件費、資材費など)が高騰している。今後も価格が安定する見込みが立っていない。その影響を受けて、建築工事費が増額している」と説明した。
國仲氏は「ドームの建設の際も事業費は30億円から35億円に増額した。その時も人件費、資財の高騰が理由だった。その後に44億円まで膨れあがった時も同じ理由だった。今後、庁舎建設においてさらに事業費が膨れあがる可能性はあるのか」と当局に見解を求めた。
これに対して長濱副市長は「現時点では何とも言えないが、問題は入札をしても落札されるのかという心配もある。どうすれば落札されるのかを考えて行く必要がある」とし、今後さらに事業費が膨らむ可能性については否定しなかった。