県民投票不実施、再考を/謝花副知事が市長に要請
26日までの回答求める
県の謝花喜一郎副知事が20日、市役所平良庁舎を訪れ、県民投票を実施しない方針を示している下地敏彦市長と面会した。宮古島市議会が否決した県民投票予算について、県としては支出が義務付けられた義務的経費と考えていることなどを説明し、県民投票について再考するよう要請。予算支出を求める「技術的勧告」文書を提出し今月26日までの回答を求めた。
謝花副知事は今回、県の池田竹州知事公室長、渡嘉敷道夫県民投票推進課長らと共に平良庁舎を訪問。市長室で行われた面会は冒頭部分のみの公開で、話し合いは非公開で行われた。
面会終了後、マスコミの取材に応じた謝花副知事は、下地市長に対して県民投票の実施が決定するに至るまでの経緯や県民投票予算についての県の考え、県民投票の意義などを伝えて、再考を求めたことを説明した。
県民投票予算については「義務的経費と私たちは考えている。市長が議会で否決されたものを再議に付したことは、義務的経費であると認識したからと思っている。否決されても予算は執行できるとの規定がある。やらないという選択もあるが、県としては規定の重さを考えてもらって、ぜひ再考をとお願いした」と語った。
それに対し下地市長からは、予算を認めないという判断は多くの支持者と話をした市議が出した結論であり、その重みを考えたとの説明があったという。謝花副知事は県民投票を求める署名には多くの県民が参加していることを挙げ「議会の意思も重要だが、住民の意思についても十分に理解してほしい」と下地市長に話したことを紹介した。
下地市長に対し県民投票予算の支出を求める、地方自治法に基づく「技術的勧告」文書を提出し、26日までの回答を求めたことを説明する謝花副知事。市が勧告に応じず予算支出を行わない場合には、同法に基づくさらに強い対応を行うことになるとの見通しを示した。