県民投票への参加要求/下地市長に翻意促す
市民集会開き決議採択
みゃーくの会
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票の実現を目指す「県民投票実現!みゃーくの会」(奥平一夫、亀濱玲子共同代表)は23日、JAホールで市民集会を開いた。約200人が参加。速やかに県民投票の事務経費を認め、県民投票に参加するよう求める大会決議を採択した。25日に下地敏彦市長に手渡す。一方、県は義務的経費として予算支出を求める「勧告」を提出しており、下地市長に26日までの回答を求めている。
集会は、市議会が県民投票の予算を削除した一般会計補正予算の修正案を可決。その後、下地市長が「議会議決を尊重して対処したい」として市長が持つ予算執行の権利を行使せず、県民投票を実施しない方針を示したことを受けて開いた。
集会で奥平代表は、県民投票実施を求める署名は、宮古島市からは4184人分が受理されたことを示し「民意を踏みつぶす愚かな行為で、民主主義を踏みにじる勢力との闘いである」と市議会や市長の対応を批判した。
その上で「県民投票まで、市長の翻意を促すことができるか。われわれの行動にかかっている」と呼び掛け。今後、裁判所への提訴も視野に入れるなどさまざまな行動を展開する方針を示した。
亀濱代表は「市長が市民の権利を奪うというのは暴挙であり許してはならない」と指摘。「沖縄の未来は沖縄が決める。県民投票を実現させ、一丸となって辺野古埋め立てノーを突き付けよう」と訴えた。
参加者からは「民意を示すには『イエス』か『ノー』しかない。市長や市議会は、先の知事選で示されたと言っているが、辺野古の賛否だけで知事選が闘われたわけではない」と県民投票の意義を強調。別の参加者は「投票の権利を奪われるのは我慢できない。宮古島市の県民投票への不参加は他の自治体にも影響が出てくる」と述べ、全県での投票実施に懸念を示し下地市長に翻意を訴えた。
「県民投票は正当な手続きを踏んで行われようとしている。それをつぶすようであれば、市長をリコールするしかない」との声も上がった。
県民投票は県条例に基づき来年2月24日に実施される。ただ、投開票事務は市町村が担うため、各市町村議会で予算が通ることが必要となっている。
予算案を否決または削除した自治体はこれまでに宮古島市のほか、うるま市、沖縄市、宜野湾市、糸満市などで、41市町村全てで協力を得られる見通しは立っていない。