開港、開校、開始へ/宮古島市2019年
「ヒト、モノ」が加速
観光客200万人向け始動
宮古島市は「2019年の話題」を発表した。下地島空港が国際線として開港することや、宮古初の小中一貫校が開校。「未来創造センター」が供用開始するほか、市総合庁舎の建設工事に着手することなどを上げた。さらには、入域観光客数が年間100万人を超え、200万人達成向けて始動する年と位置付けた。下地敏彦市長は「これまでの常識にとらわれない新たな発想が必要」とし、振興発展へ官民一体の取り組みを強調した。「平成」から新元号に代わる今年、「ヒトとモノ」の流れが一段と加速する。宮古はかつてない激変期を迎えようとしている。
下地島空港は三菱地所が整備を進めており、3月30日に旅客ターミナル施設が供用開始される。格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンが、下地島-成田間の定期便を就航させる。国内外からの観光客を迎える新たな空の玄関口として機能を備える。
伊良部の四つの小中学校を統合した「結の橋学園」は4月に開校する。教育目標は「ふるさとに誇りを持ち、世界へ羽ばたくいらぶの子」。児童、生徒313人でスタート。開校式は4月7日、始業式は8日、入学式は9日となっている。
進ちょく状況に遅れが生じ、地元などから「開校に間に合うのか」との懸念の声があるが、市教委は静観する意向を示している。
図書館と中央公民館の複合施設、未来創造センターは建物本体の建築工事が3月に完了予定で7月に使用可能となる。
蔵書数は15万6000冊を予定。「知の殿堂」「文化の継承・習得の場」としての施設となる。
陸上自衛隊は今春から隊員が配備される計画で、規模的には700~800人。駐屯地建設は上野野原で進められており、工期は2月末までの予定となっている。
配備予定部隊は、災害を含む各種事態が起きた際に、迅速な初動対応を行う警備部隊と、島しょ部に対する侵攻を可能な限り洋上で阻止する地対艦誘導弾部隊、地対艦誘導弾部隊と連携し重要地域の防空を行う地対空誘導弾部隊。陸自配備計画については、メリットやデメリットもあり賛否両論分かれている。
市総合庁舎は、建設予定地(市消防本部北側、国有地)の売買契約を締結しており、1月から造成工事、4月には建物本体工事にそれぞれ着手。2021年開庁を目指す。
ただ、事業費が100億円を超える見通しで、一部市議などから財政負担増加を懸念する声が上がっている。