キビ代金2万1582円/18-19年産
前期比で170円減額
交付金増も手取り伸びず
2018-19年産のサトウキビ(分蜜糖)代金がこのほど決まった。1㌧当たりの農家手取り額は標準的な糖度(13・7度)で2万1582円。前期と比べて170円の減額となる。国の交付金は前期比210円の増額だが、原料代金の減額が響いて手取りそのものは前年を下回った。キビ代金の減額は2期連続。
農家が受け取るサトウキビ代金は、国の交付金と製糖工場が農家に直接支払う原料代金で構成される。
今期の国の交付金は5年ぶりに増額され、基準糖度帯(13・1~14・3度)内であれば、一律1万6630円が支払われる。前期より210円の増額だ。
一方、工場が農家に直接支払う原料代金は、国の砂糖の価格調整制度によって定められる輸入糖売り戻し価格を基に算出され、今期は標準的な糖度で前期比380円減の4952円。これが全体のキビ代金を押し下げる要因となった。
原料(サトウキビ)の品質によって手取り額が変動する仕組みは前期と変わらない。基準糖度帯内の原料であれば同額を受け取れる国の交付金に対し、原料代金は上下0・1度ごとに36~37円が加減される。
例えば13・1度の原料で受け取れるキビ代金は2万1365円だが、基準糖度帯上限の14・3度の原料は2万1799円と金額が跳ね上がり、手取りで434円もの差額が生じる。
原料の品質が基準糖度帯から外れると交付金額も変動し、上下0・1度ごとに100円ずつ増減するため差額がさらに広がる。
今期のサトウキビは、台風被害など気象条件に恵まれなかったが、収量は地区全体で約30万㌧と平年並みを確保できる見通しだ。
製糖工場別の今期生産見込み量は▽沖糖宮古12万3000㌧▽宮糖城辺10万1512㌧▽宮糖伊良部5万2000㌧▽宮糖多良間2万3406㌧-。
今期の製糖操業は宮糖多良間と同伊良部で始まっており、今月11日には宮糖城辺、同17日には沖糖宮古が開始する。宮古地区は収穫シーズンに突入する。