玉城知事が市に再考要請/下地市長の見解変わらず
県民投票は不参加と明言
米軍の新基地建設に向けた名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票について、不参加の表明を行った下地敏彦市長に対して玉城デニー知事は9日、市役所平良庁舎に下地市長を訪ね、県民投票への参加を求めて再考を要請した。県と市の協議は非公開で行われ、面談後の会見で玉城知事は下地市長に再考の余地を感じたとする一方で、下地市長はマスコミの取材に対して不参加の意思に変わりがないことを明言した。
面談後の取材で、玉城知事は「県民投票条例における投票の権利と、それに伴う県と市の義務を果たしたいと市には訴えて、いま一度深く考えてほしいと呼び掛けた」と述べた。
それに対する下地市長の返答については「私が直接足を運んでお願いしていることなどもあり、市長からは『少し悩むなあ』との言葉があった。思いは受け止めてもらえたと思う」と話した。
今後、県からの「是正要求」については「行政的な手続きについては否定しないがそれを前提に話すよりも対話で解決の糸口を見つけたい」との見解を示した。
一方で、2月24日の投票日については変更の予定はなく、選挙事務を逆算したタイムリミットについては「いつの段階でとは言えないが、しっかり最後までお願いしていきたい」と述べた。
そのほか、知事本人が宮古島市に出向こうと思った理由については「気持ちとしてはすべての市町村に出向きたいが時間の制約もある。お願いしに行くとすればどこかということになり、私が宮古島市に行くことを決めた」と説明した。
今回の問題に対して、県は市に対して執行するよう求める勧告を行い、市は今月4日に従来と同様に執行しない考えを示している。
その理由について下地市長は「市議会の議決」としている。