宮糖城辺 キビ搬入開始/2018-19年産
平均糖度は13・35度/セレモニーで豊作祈願
宮古製糖(安村勇社長)城辺工場は11日、2018-19年産サトウキビの搬入を開始した。初日に搬入した原料(サトウキビ)は187トン、平均糖度は13・35度と基準糖度帯(13・1~14・3度)に達し、上々のスタートを切った。1トン当たりの農家平均手取額は2万1267円。圧搾作業は15日に開始する予定だ。
同工場では今期、10万1500トンの搬入を見込んでおり、製糖日数は70~75日に設定。3月20~25日に終える計画を立てている。
初日は主に手刈りの原料を搬入した。糖度区分別構成比は、基準糖度帯の原料が全体の42・68%を占め、基準以上は13・8%、基準以下は43・51%だった。
この日入った原料のうち最高糖度は17・0度、最低は11・3度だった。
午前11時から開かれたセレモニーでは、はじめに安村社長や下地敏彦市長、県宮古農林水産振興センターの大村学所長ら関係者がキビの束を機械に投げ入れ、製糖期の開始を告げるとともに豊作を祈願した。
安村社長は「平成最後の製糖操業になる」と強調しながら「農家の手取りが重要になるため、今期は糖度が十分に上がってからやろうと決め、3年ぶりの越年開始となった」と話した。
その上で「干ばつ、台風、病害虫など自然環境の厳しい中にも農家が丹精込めて肥培管理をしてきた。そのサトウキビをもれなく収穫し、搬入していただきたい。工場としては安全第一を掲げ、無事故無災害並びに効率の良い操業を行い、農家が育てたサトウキビの糖分を限りなく回収して高い歩留まりと好成績を挙げて関係機関、農家の努力に応えたい」と述べた。
来賓の下地市長は「今期作は厳しい自然災害の影響を受けたが、平年並みの生産量を確保できるものとみられる。操業中は、天候に恵まれることと、無事故無災害を祈願する」と激励を込めて話した。
県宮古農林水産振興センターの大村所長は「生産者が安心してサトウキビ栽培をしていけるよう、今後とも関係機関や団体と連携し、ほ場の整備や機械化の促進、病害虫の防除、栽培技術の普及など、効率的で持続的な生産が可能になるよう取り組んでいく」と約束した。
今期のサトウキビは、干ばつや台風など気象条件に恵まれず、夏から秋にかけて大きなダメージを受けているが、宮古地区全体の生産見込み量は30万㌧と平年並みが見込まれている。今後は冷え込み等に伴う品質の上昇が期待される。