ハーベスターフル稼働/キビ収穫
天候回復、威力発揮/工場も圧搾作業スタート
2018-19年産サトウキビの機械刈りが15日、始まった。この3日間雨が降らなかったため、城辺や上野地区でハーベスターが稼働している。11日に搬入を開始した宮古製糖城辺工場も15日から圧搾作業を開始した。機械刈りの原料(サトウキビ)は16日から搬入する。沖縄製糖はあす17日から操業を始める。
ハーベスターを使う機械刈りは今の主流。今期の機械刈り面積は4629ヘクタールと全体の9割に達し、過去最高を更新している。高齢化に伴う労働力の減退と機械化を印象付けている。
ただ、機械刈り収穫は雨の日に向かない。ほ場がぬかるんでハーベスターが動きにくいという物理的な理由のほか、土など大量のトラッシュが原料に入ってしまうためだ。トラッシュが増えると品質が落ちることから生産農家も嫌う。
こういった理由から、宮古製糖城辺工場が11日に搬入を開始した後もハーベスターは稼働しなかった。工場には手刈りの原料だけが運び込まれていた。
ただ、13日から天候が回復。15日午後6時現在まで雨が降っていない。昼間は晴れ間が広がり、ほ場も乾き、ハーベスターがほ場に入れる環境が整ったという判断の下、各地で機械刈りが本格化している。16日から機械刈り原料が搬入されるため、工場の圧搾作業も忙しくなる。
ハーベスター運営協議会がまとめた申し込み状況によると、全体収穫面積5088ヘクタールに対して申込面積は4629ヘクタールで、機械刈り率は91%に達している。
地区別の申込面積は▽平良1266ヘクタール▽城辺1464ヘクタール▽下地610ヘクタール▽上野480ヘクタール▽伊良部805ヘクタール-となっている。
今期のサトウキビは、干ばつや台風でダメージを受けているが、地区全体の生産量は平年並みの約30万トンが見込まれている。今後は冷え込み等に伴う品質の上昇が期待される。