沖糖、初日13.6度/18-19年産
サトウキビ搬入開始/圧搾は天候見て判断
沖縄製糖宮古工場は17日午前、2018-19年産サトウキビ(原料)の搬入を開始した。初日は手刈り原料842㌧を搬入。平均糖度は13・6度で、基準糖度帯に達する上々の滑り出しとなった。1㌧当たりの農家平均手取額は2万1546円だった。同日の圧搾作業は見送っており、18日以降の天候や原料の搬入状況を見ながら判断する。
沖糖が見込む今期の搬入量は、前期並みの12万3000㌧。製糖期間は67日前後を予定しており、3月下旬まで続ける。砂糖の生産量は1万4460㌧、歩留まり11・7%を目指す。
今期サトウキビは昨年7月、9月、10月の台風で被害を受けたが、収量は平年並みを確保できる見通し。
一方で、自然災害による品質の低下が懸念されることから製糖時期を例年より後ろにずらした。サトウキビの回復と品質の上昇を考えての越年操業となる。
初日の搬入実績は基準糖度(13・1~14・3度)帯の原料が全体の43・77%を占めた。基準以上が26・65%と品質は良かった。
同工場農務部では「この雨の中で、良い糖度が出ていると思う」と初日の搬入を総括。今後の一層の品質上昇に期待を込めた。
製糖操業開始式で砂川玄悠専務は「地域経済を支える重要な基幹産業のサトウキビ、糖業振興の発展に関係機関と連携し、社員一丸となって取り組む。コスト低減を常に意識し、サトウキビ増産、品質向上、安全操業に努める」と話し、期間中の協力を求めた。
来賓出席した下地敏彦市長は「天候に恵まれ、無事故無災害で終えられることを祈念する」と述べた。
県宮古農林水産振興センターの大村学所長は「生産者が安心してサトウキビを栽培していけるよう関係者が連携して生産振興に努めることが重要」と話し、県としての支援を約束した。
最後は、市議会の佐久本洋介議長、JAおきなわ宮古地区本部の下地保造本部長、宮古地区トラック事業協同組合の奥濱貞夫理事長が乾杯の音頭を取り、参加者全員で豊作と製糖期間中の安全操業を祈願した。