イジュ、季節外れ開花/大野山林
3カ月余早く
気温の高い日が続いているせいか、平良の大野山林に生えるイジュ(ツバキ科)が季節外れの花を咲かせている。同所では、毎年梅雨入りを告げる間近の5月初めごろに開花が確認されており、今年は3カ月余り早い開花となる。詳しい原因は不明。
宮古島地方気象台によると、1月の上旬(1~10日)平均気温は20・3度で、平年の上旬平均気温より2度高い。中旬(11~02日)平均気温は17日まで、平年と比べ高く推移しているという。
イジュは、市熱帯植物園前の道路から一周道路に通じるT字路の手前左側の大野山林に生育している。歩道に設けられている白色防護柵が目印の一つで、歩道から観察できる。
観察ポイントからはイジュの木は1本見え、約20輪がひっそりと咲く。清らかな花の直径は5㌢ほど。内側の鮮やかな黄色い雄しべと白い花弁のコントラストが美しい。雨の日が続くと落花が増える。
これから花の数は増えると予想される。辺りには甘い香りが漂っており、快晴の日に日差しを浴びると、リュウキュウアサギマダラ(マダラチョウ科)などの昆虫が蜜を求めて訪れている。
琉球列島の固有亜種で奄美諸島が分布の北限。常緑高木で高さ約20㍍に生育する。