低年金受給者8685人/宮古島市18年度
対象者全体の6割超に
年間受給額77万9300円以下
宮古島市における65歳以上の年金受給対象者の中で、低年金者の割合が6割を超えていることが分かった。同市における2018年度の年金受給対象者1万3848人に対し、低年金者は8685人で全体の約62%を占めている。市の低年金者数について、市民生活課年金係は「ほかの市町村と比較はしていないが、宮古島市は住民の所得が低かったこともあり、低年金者の割合は多い方だと思う」と述べた。
市によると、低年金者の基準は年間の受給額が老齢基礎年金満額の77万9300円以下とし、過去5年間では8500~8700人台で推移している。
宮古の状況について、同係では「現役時代の給与の額で受給額は変わるし、未加入時期も影響する。低年金者でさらに年間所得が28万円を下回る非課税の人も半数近くいるので、ほかの市町村に比べても多いと思う」と話した。
低年金者でさらに年金以外の年間所得が28万円を下回る非課税対象者は過去4年間7600~7700人台で推移してきたが、18年度は7200人台に減少している。
減少の要因について、同係では「最近の宮古は求人数が多く、時給も上がるなど所得も増えている可能性があり、それも一つの要因かもしれない」と話した。
そのほか、無年金者については市町村単位で把握することは困難とし、低年金者や無年金者に対する支援策については市では実施予定はないとしている。
一方で、今年の10月から国の支援策として「年金生活者支援給付金制度」がスタートする。
しかし、これも低年金者すべてが対象ではなく、低年金者で年金以外の所得が28万円以下の非課税対象者でさらに、同一世帯全員が市町村民税非課税となっていることが条件となっている。
市の18年度における同給付金支給対象は、6097人で年金受給対象者に占める割合は約44%となっている。