来月、伊良部へ送水/仲原地下ダム
4月から農家に暫定供給
沖縄総合事務局宮古伊良部農業水利事務所の平良和史所長らが21日、市役所平良庁舎を訪ね、下地敏彦市長に伊良部の牧山ファームポンドへの通水作業と給水スタンドの設置について報告した。平良所長は、2月から宮古本島の城辺で建設中の仲原地下ダムから伊良部の牧山ファームポンドに初めて送水することを説明。「牧山ファームポンド付近には給水スタンドを一基設置し、4月1日から受益農家に暫定的に供給する。受益農家は24時間利用が可能となる」と述べた。下地市長は「伊良部の人たちは喜ぶ」と本格的な水利用農業への前進に期待を込めた。
平良所長と同席した中山公太調査設計課長が事業概略を説明した。
それによると、仲原地下ダムから牧山ファームポンドに繋がる延長23・3キロの農業用パイプラインが完成。2月に伊良部大橋を経由して同ポンドに送水が開始される。
Ⅲ型給水スタンドは専用のコインを投入する。500リットルの給水料金は20円コインで、コインは市伊良部庁舎で販売する。
同ポンドから圃場までのスプリンクラーなどの末端施設が完成するのは数年後を予定している。
平良所長はパンフレットを使って「大型の地下水排水トンネルの工事も順調に進んでいる。宮古では大型トンネルはなかなか見られない」と語った。
下地市長は「ぜひ地下水排水トンネルを見たい」と提案した。