宮古での本放送開始/エフエム沖縄
「地域密着サービス提供」
エフエム沖縄(浦添市、長濱弘真社長)による宮古島市地域での本放送が23日午前11時30分からスタートした。伊良部中継局開設に伴うもので、放送開始前には市内ホテルで中継局開設を認める無線局免許状の交付式が行われ、総務大臣名の免許状が長濱社長に手渡された。
エフエム沖縄は宮古島市地域の難聴解消を目的に、県が伊良部島に設置し、すでに琉球放送とラジオ沖縄が利用している鉄塔に送信機を設置して中継局を整備。沖縄本島から海底ケーブルを通して電送される情報を同中継局から放送する試験を昨年11月30日から行ってきた。
交付式では総務省沖縄総合通信事務所の宮山浩一次長が長濱社長に免許状を手渡した。宮山次長は「民放エフエム局が離島に中継局を設置することは全国的にも珍しく、特に海底ケーブルを使って中継する民放エフエム局はエフエム沖縄が初めて」との認識を示した。その上で「いち早く市民に愛されるとともに、放送番組を充実させることに期待をしている」と語った。
来賓として参加した長濱政治副市長は「ラジオ放送は自然災害時にも確実に情報を入手できることから、災害時の第一情報提供者として圏域住民の安全確保に大きく貢献するものと期待している」などとする下地敏彦市長のあいさつを代読した。
長濱社長は「災害時の情報を提供することはもちろん、さまざまな番組を提供し、地域に密着したサービスを心掛けたい。またこの素晴らしい宮古島の情報を県内各地、全国へと発信させてもらいたい」との考えを示した。
エフエム沖縄が中継局を本島以外に設置したのは宮古島が初となる。宮古島市地区での周波数は77・4メガヘルツ。今回の中継局開設には総務省の民放ラジオ難聴解消支援事業の補助が活用された。